おじさんの日常

大人の乳歯④【インプラントの手術編】

【前回までのあらすじ】

40年近く大事にしてきた乳歯がいよいよ抜けそうになったため、インプラントを入れることを決意。

見積もりを取るために歯医者巡りをするも、なかなか納得のいく歯医者さんが見つからず苦戦。

あきらめかけていたその時、ようやく条件の合う歯医者さんと出会う。

果たして無事にインプラントは入れられるのか?

という、だれが読むんですか?というくらいどうでもよい記事ではありますが、これからインプラントを入れようか検討している方にとっては参考になればいいなぁと思いながら書いてます。

実際、あまりインプラントの体験談って見かけないんですよね。歯医者さんが書いてるブログとかはあるんですけど、なんか良いことばかり書かれているので。

歯医者さんによって全然金額が違うことだったり、私みたいに怖がりな人には静脈麻酔を使った手術もあることだったり、実際にインプラントを入れた人間のリアルを伝えることができればと思っています。

余談なんですけど、昔読んだなにかの記事でミュージシャンの歯並びについて書かれていました。

歯並びが悪いミュージシャンがなぜ矯正をしないのかという内容だったのですが、

歯並びを良くしてしまうと歌声が変わってしまうからだというのです。

そんなに変わるもんかね?

と思っていましたが、結構変わりますね。

私はインプラントを入れるために3本抜歯しましたが、少ししゃべりづらさを感じました。

歯の隙間から空気が抜ける感じがあり、ちょっと滑舌に影響がありました。

歯が入った後も、慣れるまでは少ししゃべりずらさがありました。

声が商売道具となるミュージシャンにはその小さな変化が致命傷になる可能性もありますからね。

安易に歯並びを変えたり、歯を増やしたりできないってことなんですね。

これ、だれの話だったかな?マッキー(槇原敬之)だったかな?ストレイテナーのホリエさんだったかな?忘れた。

さて、本題に入りますが、前回の記事でようやくインプラントの手術を受ける歯医者さんが見つかりました。

ここからは、手術のための事前準備と手術前後の話となります。

まずは、先生から今後どのように進めていくかについてのカウンセリングがあります。

私の場合は、乳歯を抜歯してそこにボルト(インプラントのこと)を埋め込み、そのうえにアバットメントというネジのような金具を入れるというところまでを1回の手術で行います。

この手術の方法も、1回で終わらせるもの(1回法)と、2回に分けて終わらせるもの(2回法)があるようで、私の場合は1回ですべて終わらせたほうが都合が良かったみたいです。

私としても怖い手術を2回もやるのは嫌だったので助かりました。

ちなみに、インプラントを埋め込むには骨が足りないところが1か所だけあるため、人口の骨を入れるという手術も同時に行われます。

手術さえ終わってしまえば、あとはあごの骨とインプラントがくっつくのをただ待つだけだそうで、進捗をみながら4~6か月待ちます。

その後、歯の型を取り、被せる歯が完成したらアバットメントに被せて完了です。

長い戦いになりそうです。

カウンセリングのあとには歯のクリーニングを行いました。手術の前に歯垢除去をしてきれいにしておく必要があるみたいです。

すると先生、

先生
先生

たばこ吸われますか?

私

はい、1日10本くらい。。。

まずいですか。。。?

先生
先生

良くはないんですよねぇ。

インプラントと骨がくっつきにくくなることもあるんですけど、まあ大丈夫かと思います。

ヘビースモーカーではないのですが、20年近くたばこを吸う習慣はありました。

ちなみに、このあと私は禁煙することになります。

クリーニングが終わり、次回の予約を取りました。いよいよ手術を実施する日の予約です。

私の場合は、静脈麻酔を使っての手術となるため、歯医者さん以外にも麻酔の先生の予定とも合わせないといけません。

何日か希望日を伝え、この日は帰宅しました。

待つこと2日。

先生から連絡があり、2週間後に手術の日程が決まりました。

いよいよ始まります。

手術当日。

いつもは車で向かうのですが、この日は麻酔を使うためバスで向かいました。

先生
先生

麻酔の準備とかもあるから5分前に来ていただければ大丈夫ですよ!

と言われていましたが、緊張のあまり20分前に到着。

受付を済ませ待合室でソワソワしていると、ついに名前が呼ばれました。

席に案内されると、早速麻酔の先生が準備を始めます。

鎮静剤であろう液体をセットしたり、管のようなものを私の周りに配置したりと手際よく準備が進んでいきます。

すでに覚悟が決まった私は、準備が終わるのを意外と冷静に待っていました。

先生
先生

では、麻酔入れていきますねー

私

(あぁ、いよいよ始まった。無事に終わるといい。。。すやぁぁ。)

すぐ寝ました。

ほんと麻酔よく効く!笑

自分でも驚くくらいあっという間に寝てしまいました。

ですので、どのような手術が行われていたのかは全くわかりません。

手術後から家に着くまでも半分意識がない状態ですのでなんとなぁくしか覚えていません。

先生
先生

終わりましたよー!

きっと何度も声をかけてくださっていたのでしょう。少しずつこちらの世界に意識が戻りはじめました。

無事に終わったことが伝えられなにやら説明をしてくださっていましたが、意識がもうろうとしていて覚えていません。

唇がどうのこうの言ってましたが、よくわかりません。

口の中も見せてくれていましたが、記憶にありません。

すごいな、麻酔。

先生にお礼をしてお会計に向かうと、

受付
受付

80万円ですー

事前に聞いていた金額ではありましたが、実際に言われると一気に意識も戻るくらい衝撃的な金額です。

ちなみに、今回は手術代とインプラント代だけなので、歯を入れるときに残りの50万円の支払いがあります。しびれますね。

お会計を終えると、3種類の薬が渡されました。

これから痛みが出るようなので鎮痛剤を3日分、あとは抗生物質が1週間分とうがい薬です。

次回は縫ったところの抜糸をするので、1週間後にまた予約を取り帰宅することにしました。

来院してからお会計まででだいたい2時間弱だったかと思います。

私の場合はインプラントを3本入れたのでそれなりに時間がかかったのだと思います。

あと、爆睡もしていたので。

何はともあれ、終わりました。インプラントの手術が終わったのです。

インプラントを入れると決意してからも、ずっと手術だけが憂鬱だったのでようやく気持ちがラクになりました。

そして嬉しいことに、全く痛みがないんですよね。あまりにないので調子に乗って帰りに本屋なんか寄って帰るくらいです。

私

想像していたより全然ラクだなぁ、ちょっとビビりすぎてたな!

なんて余裕をかまして読みたい本なんかを探していたら、

私

あら、急に痛くなってきた。。。

ただ、麻酔が効いていただけでした。

ズンズンするような鈍痛が次第に強くなっていきます。

あと、なぜか唇が痛い。鏡で見てみると少し腫れていました。そういえば、手術後に先生が唇がどうのって言いながら謝ってました。これのことだったのか。ヤケドみたいになっているのですが、どういった工程でこうなったのかはわかりません、寝てたので。

先生、謝ってくださっていたのに、よくわからず返事だけしてすみませんでした。すぐに治りそうなので大丈夫っす。

急いで本屋をあとにした私は、ちょうど停車していたバスに飛び乗りました。

調子に乗らず、すぐに帰ればよかったと後悔しながら自宅へと向かいます。

帰宅すると何よりも先に鎮痛剤を飲み、この日は安静にしていることにしました。

思いのほか早く薬が効いてきたので、その後は普通に食事もとることができました。

痛みも2日間ほどでなくなったので、初日さえ乗り越えてしまえばなんとかなります。

気を付けなければいけないことは、抜糸が終わるまでは傷が開いてしまうといけないので、なるべくインプラントを入れたほうとは反対の歯で食事をするようにすること。

あとは、処方された薬をちゃんと飲み切ることくらいでした。

そして1週間後、予定通り抜糸が行われました。

怖がりな私は当然抜糸もビビッていましたが、ほとんど痛みはなくあっという間に終了しました。

インプラントの手術に対してすごく恐怖心を持っていましたが、実際にやってみるとなんてことないなぁと思うことが多く、本当にやってよかったと感じていました。

このあとの恐怖の治療を受けるまでは。。。

次回は2週間後に経過を診ていただくということで予約を取りました。

ちなみに抜糸後、約2か月間は2週に1回診察に行くことになります。かなりの頻度になりますので、やはり歯医者さんはできるだけ通いやすく、自宅から近いところをおすすめします。

そして、2週間後。

歯医者さんに行く前にご飯を食べていたら、

私

あら、なんか口の中に違和感が、、、

なんと、アバットメント(インプラントの上部に取り付けられている金属の部品)が取れてしまったのです。アバットメントは歯茎の穴を塞ぐネジのようなものなので徐々に回って取れてしまったようです。

ちょうど診察に行く日でよかったなぁなんて思いながら、取れてしまったアバットメントをティッシュに包み歯医者さんへと向かいました。

いつも通り受付を済ませ待っていると、名前が呼ばれ席へと案内されます。

先生
先生

その後どうですか?痛みとかないですか?

私

痛みはないんですけど、実はさっきご飯食べてたら取れちゃったんですよ。

と伝えながら、ティッシュに包んで持ってきたアバットメントを先生に渡すと、

先生
先生

あー、取れちゃいましたか!

えっ。。。

私

えっ?

どうやら先生は仮歯が取れたと思っていたようで、アバットメントが取れたことを知ると少し顔が険しくなり、

先生
先生

付け直しますので少し我慢してくださいね。

私

が、がまん。。。?

すると、あろうことかアバットメントが取れた穴の中を何かでグリグリし始めました。

これがめちゃくちゃ痛い!もう痛すぎてあまり覚えていないのですが、どうやら歯茎の中に埋め込んだインプラントが少し曲がっていたようで、それを力技で直したようなのです。

久しぶりに少し泣きました。たぶんこれ、本来は麻酔使ってやるやつだったのではないでしょうか。

痛いときは言ってくださいねと言われても極力我慢してしまう私ですが、この時ばかりは痛みを訴えました。全然やめてくれませんでしたが。

何度かの激痛に耐えると、新しいアバットメントが付けられ、治療は終了しました。

先生
先生

小さいアバットメントでは安定しなかったので少し大きいものに変えました。

ここはちょっと骨とくっつきにくいかもねぇ。

私

やっぱりたばこが原因だったりしますか?

先生
先生

たばこだけが原因とは言い切れないけど、良い影響はないよねぇ。

このとき私は決意しました。

20年吸い続けたたばこをやめることを。

こんなに痛い思いをするくらいならたばこなんてやめてやる。

たばこが原因かはわからないけど、少しでもインプラントに悪影響があるならやめよう。

このように心に誓ってから、この記事を書いている現在まで

なんと本当に禁煙ができてしまいました。

そのくらい治療が痛かったということでもあるのですが、やめたことによりインプラントの骨との結合は安定し、アバットメントが取れてしまうということはありませんでした。

禁煙効果はその他にもいろいろあったのですが、それはまた気が向いたら記事にします。

ここからは定期的にインプラントの状態を見せに行く期間に入ります。

手術後2か月は2週に1回、それ以降は1か月に1回のペースで歯医者さんに行きます。

インプラントとあごの骨が結合するまでに一般的には4~6か月に期間が必要と言われているようですが、私は骨が足りなかったり、くっつきにくいということもあり8か月待つことになりました。

非常に長い期間とはなったのですが、それほど不便なく過ごすことができました。

食事に関しては、インプラントが入っている方で噛むことはできませんが、乳歯がある頃から片側で噛むことに慣れていましたし、見た目に関しては、まだコロナの名残でマスクをしての生活ができたので気にすることもほとんどありませんでした。

そして、いよいよ歯を入れることになりますが、長くなりましたのでまた次回にします。

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